ニュースリリース
ADKグループと東京新聞が共同で、ユニバーサルデザインの扇子を開発
2020.12.03
ADKグループと東京新聞が共同で、ユニバーサルデザインの扇子を開発
ADKグループの株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:植野伸一、以下「ADK MS」)とADKクリエイティブ・ワン発のクリエイティブブティック、株式会社CHERRY(本社:東京都港区、代表取締役社長:鈴木聡倫、以下「CHERRY」)の2社は、東京新聞(発行元:中日新聞東京本社、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大島宇一郎、以下「東京新聞」)と共同で、誰もが使いやすいユニバーサルデザインの扇子『hirari』を開発しました。
働き方の常識が大きく変わり、多様性が増した2020年。暮らし方の多様性も豊かになっていく世の中で、誰もが暮らしやすい社会が求められています。ADKグループは、広告会社という立場を超え、新しい価値を社会と共に創り、歓びの体験をデザインしていくことで、多様性のある世の中をより豊かにしていきたいと考えております。
【開発に至った経緯】
本日12月3日の東京新聞紙面上で発表された『hirari』は、同紙の企画「HEART & DESIGN FOR ALL」にADKグループが共鳴し、生まれたプロダクトです。
「誰もが暮らしやすい社会の実現へ」をスローガンに掲げるこの企画では、様々な企業・自治体のユニバーサルな商品やサービスについて紹介してきました。その理念をより多くの人に広げるために、これまで取材を通して出会った方々と共にひとつのプロダクトを制作し、カタチあるものとして届けることに挑戦しました。
【開発のプロセス】
<1.プロダクトの選定>
制作するプロダクトを決めるにあたり、「誰もが使いやすいもの・日常的に使うもの・愛着が持てるもの」という3つの基準を設けました。箸、筆記具、食器など様々な候補があがりましたが、「持ち歩けるので愛着がわきやすい」「扇面や形状にまだデザインの余地があるのでは」といった理由から、扇子を選定しました。
<2.リサーチ/検証>
制作に着手する前にまず、ユニバーサルデザインの知見をもつ株式会社ミライロ(*1)のご協力を得て、ハンディキャップを持つ方へのアンケートを実施しました。下記アンケートのそれぞれの項目で最も回答の多かった「開閉のしやすさ」「片手での開閉」に着目し、試作品を制作。それらをもとに意見を聞き、改良を重ねました。
<3.製作>
ハンデに負けず社会自立を果たそうとする人たちの就労支援をおこなう「日本セルプセンター(*2)」に紹介いただいた作業所「ワクわーく(*3)」に、扇子の組み立てを依頼。扇面と親骨を糸でつなぎ、要を留める仕上げなどは、すべて手作業でおこなっています。
【デザインの特徴】
■構造
現在の扇子は扇面が蛇腹状になったものが一般的ですが、少ない力でも開閉がしやすいよう、扇子の原形とも言われる「檜扇(ひおうぎ)」の構造をベースにしました。45枚の紙が重なるようにして折りたたまれており、片手で開閉できる点が特徴です。
また、通常の扇子よりも大きくて丸みのある持ち手にすることで、手にやさしくフィットするデザインにしました。
■扇面
全6色展開の扇面には、「フリッター」という紙を使用しています。ふわふわ・もこもこした独特な手触りが特徴で、衣のついた揚げ物“フリット”がその名の由来です。ユニークなだけでなく、サステナビリティーも兼ね備えた紙で、森林より産出された木材・チップから作られたFSC認証紙となっています。
今後、「HEART & DESIGN FOR ALL」紙面に登場していただいた方々へ「hirari」をお渡しし、実際に使用していただいた様子を、来年3月に東京新聞紙上で報告をすることを予定しています。
ADKグループは今後も、事業を通じて得た知見やクリエイティビティを通して、さまざまな社会課題の解決につながる体験デザインを提供してまいります。
<プロジェクトメンバー>
Producer:田中哲(ADKマーケティング・ソリューションズ)
Creative Director:大橋謙譲(CHERRY)
Copywriter:川瀬真由(ADKクリエイティブ・ワン)
Designer:古澤聡子(ADKクリエイティブ・ワン)
(*1)株式会社ミライロ
高齢者、障害者などの多様な方を対象としたユニバーサルデザインなどのアドバイスを、企業、自治体、教育機関におこない、様々な課題解決や企業価値の向上に取り組んでいる。
(*2)日本セルプセンター
障害者就労支援施設の経済活動(事業振興)の推進とそこで働く障がい者の所得保証をすすめていくことを目的に設立されたNPO法人。
(*3)ワクわーく
就労継続支援(A型)事業所。通常の事業所に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が可能である者に対して行う雇用契約の締結等による就労の機会の提供および生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力向上のために必要な訓練その他の必要な支援事業。
本件に関するお問い合わせは下記までお願いします。
株式会社ADKホールディングス
社長室 広報グループ 平尾/丸山
email:adkpr@adk.jp